体で学ぼう!

体で学ぶ新感覚な、お勉強!

なぜ、おばあさんは真夏の暑い日に厚着をしているのか?

こんな高齢者に会ったことはありませんか?

気温が35度を超え、各地でたくさんの人が熱中症で病院に運ばれるような

真夏の暑い日に、厚着をしているおばあさん(または、おじいさん)。

皆さんは、そんな人を見たことありますか?

 

お年寄りと関わったり、見たりする機会が少ない方ですと、

「え?そんな人いるの?」と不思議に思う人もいると思いますが、

実はそういったおじいちゃん、おばあちゃんってたくさん居るんです。

 

さて、今回は「人の感覚の変化」や「その受け取り方」についてのお話をしていきたいと思います。

目次 

 

「暑い・寒い」が分からない高齢者

私の親戚のおばあさんの家に行った時の話です。

その日は、とてもとても暑い日でした。

各地で観測史上の最高気温を更新していて、みんなが暑さでヘトヘトに参ってしまっているような、そんな日です。

 

私も汗がダラダラ止まらなくて「この暑さは、さすがに厳しいなぁ」とクラクラしながら、そのおばあさんの家にお邪魔したのですが、

部屋に入ると驚くことに、そのおばあさんは家の窓を閉めっぱなしにして、クーラーも扇風機もつけず、さらに服を重ね着して、ちゃんちゃんこを着込んでいました。

私自身は、お年寄りはそういうことがあるというのは知っていたので、特別驚いたり不思議に思うことはありませんでしたが、

そういったことを知らない人が、その場面に遭遇したら「え?そんなことしてたら暑いじゃん!何してんの!?」と面食らうかもしれません。

 

お年寄りの感覚は私達とは違うのです。

人は年を取るにつれて、体温調節の機能が低下したり、暑さ寒さに対する感覚が鈍くなったり、体が冷えて感じるようになることがあります。

今度、外で観察してみてください。

夏でも冬用のパンツを履いているおじいさん、おばあさんって街中に結構居たりします。

 

私がそのおばあさんに「そんなに厚着して、暑いでしょう?ちょっと脱いだら?」と声を掛けたら、

おばあさんは「それもそうだね」と答えて上着を脱ぎましたので、そのおばあさんの場合は、体温調節がうまくいっていないというよりは、暑さ寒さに関する感覚がにぶくなっていたのかもしれません。

高齢者は様々なことが分かりにくくなっていたりします。

熱中症にならないように水分補給や室温調整など、周りが気を配ってあげるようにしましょう。

 

また、暑い寒いの感覚が分からなくなっていると、
熱湯のお風呂に入って火傷してしまったりすることもあります。
私達でしたら熱湯に触れたら「熱っ!!」とすぐに体を離しますが、
感覚がにぶくなっている高齢者の場合ですと、「熱っ!!」と感じるまでに、
私達より時間がかかってしまったり、鈍感になってしまったりするのです。

そして手を離すのが遅れ、火傷が酷くなることがあります。

 

さて、こういった感覚の鈍化は高齢者だけに起こることなのでしょうか?

いいえ、実は私達にも至る所でそういったことは起きているのです。

ただ本人はそのことに気付いていないだけです。

 

感覚自体にブレ幅があり、その変化を感じ取る能力にも個人差がある

例えば、味の濃い食べ物が好きだと言う人が居たとしましょう。

毎日毎日、そういったものを食べていると、その濃い味付けが当たり前のものとなっていきます。

すると薄味の料理に、物足りなくなっていきます。

十分、味付けされているものであっても、もっと濃い味付けを求めてしまったりすることもあります。

しかし、その濃い味に慣れている本人にとっては、それが当たり前のことであったりするのです。 

 

聴覚もそうですね。

職場が騒音が激しい環境にあったり、ヘッドホンで大音量で音楽を聴き続けていたりすると、耳が聞こえにくくなったりしますよね。

大きい音を長時間聞き続けると、だんだんと小さい音が聞こえにくくなっていきます。

 

自覚なく感覚が鈍っている例として、こんなものがあります。

子供の運動会で、久しぶりに走ったお父さんがすっ転んで怪我をしたという話ってよくありますよね。

「あれ?あれ?走ろうとしても思ったように足が回らないぞ…」

でもそれは、普段の運動不足や加齢によって、毎日、徐々に筋力が低下したり神経の伝達がうまくいかなくなっていたわけで、

ある日突然、足が回らなくなったわけではないですよね。

こうして自分の体の変化に気付かない人も多く居るわけです。

 

逆にそういった変化に気付いてしまう人というのも居ます。

日々の細かな自分の体や感覚の変化に「あれ?これ何か、ちょっと変じゃないかな…」

とちょっとした変化でも敏感過ぎるくらいに感じ取ってしまう人も居るのです。

 

こんなふうに、感覚や体の変化を感じ取る能力に、ものすごく個人差があるのってご存知でしたか?

例えば、肩こりなどの体の「こり」などを感じ取る能力にだって個人差があるんですよ。

 

ガチガチに強張った肩、パンパンに張った腰に気付かない人

皆さんは、さまざまな人の体に触ったことはありますか?

いろんな人に触れてみると実感すると思いますが、人の体というものは

同じ人体であるはずなのに、人それぞれ感触が全く異なるのです。

肩や背中がガチガチに凝って固まっている人が居る一方で、背骨と筋肉の区別がはっきりと分かるくらい凝りが少ない人も居ます。

そして面白いことに、凝りが酷い人で「私は全然凝っていないよ」と全く自覚がない人が居たり、また逆に、人より凝りが少なくても「私は肩こりが酷い」と少しの変化も大きく感じる人が居たりと、その自分の体の感じ取り方の個人差には驚くべきものがあります。

 

自分の体の凝りや強張りに気付きにくい人は、その体の状態が常態化してしまっていることも多いです。

毎日、体の凝りが酷い状態にあると、段々とその状態が当たり前となって自分の体の細かい変化に気付くにくくなることがあります。

そういう方は、痛みや怪我として表面に症状が出始めてから、始めて気付くという場合が多いです。

自分の体に対して鈍感になり過ぎると、その対応はどんどん後手に回ってしまいます。

なるべくならば、普段から日常の生活を見直して、体のことを思いやる機会を持つようにしましょう。

 

逆に自分の体に対して敏感になり過ぎることも、様々なデメリットが生じてくるのですが、これはまた別記事にてお話いたします。

 

しかし現代は、外側ばかりに意識が向く世の中にあり、自分の体と向き合いにくくなっていることは確かですので、

たまには「体は何を感じているのだろう」と意識を向けてあげてみてください。

 

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