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色と言葉の不思議!2つの情報が干渉し合うと脳は混乱する〜ストループ効果〜

脳が戸惑う!ストループ効果・逆ストループ効果

皆さん、こんにちわ。突然ですが問題です。
下の文字は何色で書かれているかを左から順番に答えてみてください。

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文字は何色で書かれているでしょう
答えられたでしょうか?
正解は「あか、あお、きいろ、みどり」です。簡単ですね。

さて、続いて第2問です。
先ほどと同じように、下の文字は何色で書かれているかを左から順番にお答えください。

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ストループ効果
さきほどと比べてスムーズに答えることは出来たでしょうか?
1問目と比べると、文字の意味と色とがチグハグで戸惑ってしまったのではないでしょうか。
正解は「あか、あお、みどり、きいろ」です。

この、文字と色の矛盾のために答えることが遅れてしまう現象を「ストループ効果」と言います。
1935年に心理学者のジョン・リドリー・ストループが発表したことが、この名前の由来です。

さて、次は別の問題をやってみましょう。
左から順番に、今度は上段に書いてある文字の「意味」に当てはまる色を下段から選んでください。

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文字の意味に当てはまる色を選んでね。
答えられたでしょうか?正解はこうなります。
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文字の意味に当てはまる色は見つけられたかな?
簡単ですね。

では再び問題です。先程の問題と同じように
左から順番に、上段に書いてある文字の意味に当てはまるものを下段の色から選んでください。

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逆ストループ効果
答えられましたか?
この問題も、前の問いに比べて答えるスピードが遅くなったのではないかと思います。
この現象を「逆ストループ効果」といいます。
正解はこちらになります。
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逆ストループ効果の答え

これらの問題から分かるように、言葉の「意味」と言葉の「色」に矛盾があると脳は混乱してしまうのです。
同時に存在する2つの情報によって、
脳内で、言葉に対する認知と色を捉える知覚の認知が交錯し合うために、
その情報を認知するのに時間がかかってしまうことによって起きる現象だと考えられています。

トイレのマークの色が変わると…

私達はその言葉の意味を知っているから、こういった現象が起きるのです。
先程までの問題は日本語で行いましたが、
例えば、日本語を知らない外国の方や漢字が読めない子供に先程の問題をやらせても、
この現象は起きないわけです。
ストループ効果が現れるのは、その言語を理解している人に限られます。
その文字の意味を知っているからこそ混乱するのです。

また、この現象は記号においても同じようなことが言えます。
例えば、デパートやスーパーでよく見かけるトイレのマーク。

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このトイレのマークの発祥地は実は日本である。
何度も見たことのある見慣れたマークですね。
普段、私達はこのマークの形と色を目安に判断し、目的の方のトイレへと向かっています。
ですから、表示されている、このトイレのマークの色を逆にしてしまうと、
途端に私達は違和感を覚え、混乱してしまうことでしょう。
間違って違う方のトイレに入ってしまうかもしれません。
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あれ?どっちがどっちのトイレだ?
これは果たしてどちらなのだろう?と、形を見ればいいのか色を見ればいいのか
一瞬、脳が判断に戸惑ってしまいますよね。

ストループ効果の影響を考えて、デザインに活用してみよう。

先程のトイレのマークの例のように、形と色によって意味を認識しているものを
いつもと違うものに変えてしまうと、私達は違和感を覚えてしまうわけです。

しかしこれは逆に言えば、ロゴやPOP、マークなどを作成する時に
このストループ効果を起こさないように意識することで、
人に違和感を覚えさせるデザインを避けることが出来ます。

簡単な例を出します。
例えば「冷やし中華始めました」と書いてある張り紙を店の外に張り出すとしましょう。
その時、張り紙に書いてある文字が全部赤色で書かれていると少し違和感が起こります。
すべて赤い字だと、冷やし中華の冷たい感じが薄くなってしまうのです。
冷やし中華のサッパリした感じを相手に伝えることが狙いの時は
「冷やし」は涼しい色で書く方がしっくりくる気がしませんか。

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「冷やし」に合うのは涼しい色
私達は、赤に対して熱いものというイメージがありますので
赤色の冷やしよりも涼し気な色の冷やしの方が違和感が少ないはずです。
ストループ現象を起こさないように意識することで、より文字に合っている色を選択することができます。

この例と同じように、自動販売機の「つめた~い」は青色、「あったか~い」は赤色で表記されていますよね。
冷えているものは青、暖かいものは赤、私達にはその方がしっくりくるからです。
これがもし逆の色で表記されていると、人はストレスを感じるはずです。

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もしかして、ぬるいのか…?
冷たい飲み物と暖かい飲み物を買い間違える人が続出することでしょう。

トリッキーなデザインは通用しにくい!?

食品のパッケージなどで、わざと奇をてらって
意図的にストループ効果を使っているデザインの商品も
あるにはあるのですが、なかなか、
その方法をとって上手くいっている例というのは少ないのではないかと思います。
例えばですが、イチゴ味のアイスクリームのパッケージが全部青色で
イチゴの色が一切使われていないというデザインの商品があったら、
消費者はその商品になかなか手が伸びませんよね。
つまり、私達が持っている認識に沿ってデザインした方が、
多くの人に違和感を持たせずに済むというわけです。


さて、今回は色と文字の不思議な関係について見ていきました。
色と言葉、離れているように見えて、実はそこには密接な関係があったのですね!
ぜひですね、やったことのない人は実際に色ペンを使って色々な言葉を書いてみて、
その不思議な関係を体験してみてください。
色によって、その言葉の印象が変わっていきます。

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